「司法試験」ぼちぼちでんな日記

カテゴリ:オランダ( 15 )

2004.10.11 その3

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第9回」

The average size of the cell is 10㎡, and each cell as a rule contains a toilet and washstand. The cell, furthermore, contains a bed , a chair, a table, a wardrobe, and a shelf.
(「The Dutch Criminal justice system」 100ページ)

対訳

居室の平均的な規模は、10平方メートルであり、各居室は、トイレと洗面台を備えている。さらに、ベッド、椅子、机、衣装クローゼットと戸棚がある。
(「オランダ刑事司法入門」 148ページ)

※一居室一受刑者の原則について

オランダの行刑制度は、複数の受刑者が一居室を占めてはならないという原則にしたがっている。(完)
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by mondening | 2004-10-11 20:48 | オランダ

2004.9.18 その2

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第8回」

For criminal court decisions, see also www.rechtspraak.nl.
(「The Dutch criminal justice system」 63ページ)

「.nl」というところがかっこいい。(完)

http://www.rechtspraak.nl/
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by mondening | 2004-09-18 11:42 | オランダ

2004.9.17

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第7回」

<公判段階>

Cross-examination, however, is unknown under Dutch law.
(「The Dutch criminal justice system」 61ページ)

対訳

交互尋問(反対尋問)は行われていない。
(「オランダ刑事司法入門」 91ページ)

反対尋問が行われていない状況は、
次のような事情に関連するものと思われる。

1 終局判決の基礎となっている多くの証拠は、
  公判が開始される時点で、すでに種々の調書として記録されており、
  これらは、公判前に、裁判官や検察官には周知の一件記録にファイルされている。

  また、これらの記録のコピーは、被告人と弁護人に利用可能なものとされている。

2 公判における裁判官、検察官、被告人と弁護人の関心は、
  訴訟記録の中の各調書の内容が中心となっている。

そして、注目すべきは、

3 予審判事、弁護人および保護観察員との間の緊密な協力関係でもって、
  被告人に社会的援助を与えることができるなど、予審段階が、
  ある程度信頼に値するものであるという一般的な確信があること。
                               (「オランダ刑事司法入門」 92ページ)

オランダ社会に根付いている「信頼関係」が
対立ではない協働をもたらしているのだろうか。(完)
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by mondening | 2004-09-18 00:17 | オランダ

2004.9.10 その2

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第6回」

The rationale for the time limits is related to the reduced societal need to punish the offender, and the difficulties in gathering evidence after a long lapse of time.
(「The Dutch criminal justice system」 48ページ)

対訳

時効の根拠は、行為者を処罰する社会的な必要性が減少すること、および、長期にわたる時間の経過によって、証拠収集の困難が生じていることに関係する。
(「オランダ刑事司法入門」 66ページ)

少し以前のニュースになるが
時効制度が訴追の障壁となった事件について
「女性教諭殺害:元警備員が実況見分拒否 解明に時効の壁」
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20040831k0000m040066000c.html

感情論では割り切りにくい時効制度だが、
このような理論的根拠から導かれている。

また、これら上記理由以外に
「一定の期間訴追されていないという事実状態を前提に
国が訴追権を発動しない」とする見解もある(田宮 刑訴223ページ)。(完)
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by mondening | 2004-09-10 23:29 | オランダ

2004.9.9 その2

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第5回」

Intentional homicide(sect.287 Criminal Code):~中略~a term of imprisonment not exceeding fifteen years or a fine of ¢ 45,000.

Muder(sect.289 Criminal Code):~中略~life imprisonment or a term of imprisonment not exceeding twenty years of imprisonment or a fine of ¢ 45,000.

Assault(sect.289 Criminal Code):~中略~a term of imprisonment not exceeding two years or a fine of ¢ 11,250.

Theft(sect.310 Criminal Code):~中略~a term of imprisonment not exceeding four years or a fine of ¢ 11,250.

Robbery(sect.312 Criminal Code):~中略~a term of imprisonment not exceeding nine years or a fine of ¢ 45.000.
(「The Dutdh criminal justice system」 41ページ)

対訳

故殺(刑法287条):15年以下の拘禁刑、または、45.000ユーロ以下の罰金に処する。

謀殺(刑法289条):終身刑、または、20年以下の拘禁刑、もしくは、45.000ユーロ以下の罰金を処する。

暴行(刑法300条):2年以下の拘禁刑、または、11.250ユーロ以下の罰金に処する。

窃盗(刑法310条):4年以下の拘禁刑、または、11.250ユーロ以下のの罰金を処する。

強盗(刑法312条):9年以下の拘禁刑、または、45.000ユーロ以下の罰金に処する。
(「オランダ刑事司法入門」 54ページ)

故殺と謀殺の区別について、
日本の刑法では、両者の区別はなく「殺人」に統一されている。

故殺は、故意にまたはカッとなって人を殺すこと、
謀殺は、計画して人を殺すことをいう。

1ユーロ≒133円

ちなみに、日本の場合は、

殺人(刑法199条):死刑または無期若しくは3年以上の懲役に処する。
暴行(刑法208条):2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
窃盗(刑法235条):10年以下の懲役に処する。
強盗(刑法236条):5年以上の有期懲役に処する。

両者の違いは、やはり死刑があるかないかが一番大きいところであろう。
窃盗罪の刑期の違いも際立つ。
罰金額の上限もまたしかりである。(完)
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by mondening | 2004-09-09 08:35 | オランダ

2004.9.8

「少年院送致14歳未満への引き下げについて」

少年院送致、14歳未満も 法相が法制審に諮問
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040908-00000162-kyodo-soci

(オランダにおける)刑事責任年齢の下限は12歳である。
12歳未満の児童の行為は起訴されることはないが、少年処遇センターへの送致など民事的措置が適用される。
12歳から15歳までの少年に対しては、刑法典の少年に関する規定が適用される。
16歳から17歳までの少年には、原則として刑法典の少年に関する規定が適用されるが、少年裁判所は、犯罪の重さ、犯人の性格または犯罪が行われた状況にて照らして、その理由がある場合は、成人に関する刑法規定を適用することができる。
18歳から20歳までの成人に対しては、同じ理由で成人に関する刑法規定の代わりに少年に関する刑法規定を適用することができる。
成人としての法廷年齢は、18歳である。
(「オランダ刑事司法入門」 54ページ)

※オランダには、日本で言う少年法のようなものがなく、
刑法典に少年に関する多くの特別の条項が規定されているとのこと
(「オランダ刑事司法入門」 11ページ)

国が違えば法制度が違うのは興味深い。
その国々の文化的水準を表すものとして、
法を勉強するのも面白いと思う。(完)
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by mondening | 2004-09-08 23:37 | オランダ

2004.9.4

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第4回」

The principle of legality is established in the Criminal Code. Section 1 reads 'No conduct constitutes a criminal offence unless previously statutorily defined in criminal statutes.'
(「The Dutch criminal justice sysytem」 39ページ)

対訳

罪刑法定主義は、刑法典で確認されている。第一条はいう。「あらかじめ刑罰法規に規定されていない行為は、犯罪ではない」。
(「オランダ刑事司法入門」 50ページ)

罪刑法定主義とは、
法律なくば刑罰無く、法律なくば犯罪無しと一般に定義される。
濫用されがちな刑罰権を制御する原理として、
現代の刑法解釈を強く規定するものであり、
近代以降の西欧型刑法の大原則である。(前田総論 68ページ)

ちなみに、
戦前の旧刑法には罪刑法定主義の規定があったが、
戦後の現行刑法に罪刑法定主義の規定はない。

なぜか?

戦後、(刑法の上位法である日本国憲法により)
憲法上の原則として罪刑法定主義(31条・39条前段)が宣言されたため、
刑法で重ねて規定する必要が無い、という理由からだそうだ。(福田総論 25ページ)

条文の重みを知る。(完)
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by mondening | 2004-09-04 19:09 | オランダ

2004.9.2

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第3回」

the Supreme Court's rulings on inadmissible evidence have increasingly stressed the importance of public prosecutors in ascertaining, as early as possble, what methods should be employed in the investigation.
(「The Dutch criminal justice system」 28ページ)

対訳

許容されない証拠に関する最高裁判所の諸々の判決は、検察官がどのような捜査方法を採用すべきかについて、すみやかに確認することの重要性を、次第に強調するようになっている。
(「オランダ刑事司法入門」 28ページ)

オランダでは、
違法収集証拠の排除基準はどうなっているのだろうか?

違法収集証拠の排除が、
違法捜査の抑止に一定の効果を発揮しているというのであれば、
その排除基準が気になる。

この点、残念ながらテキストには載っていないようだ。
参考資料をあたってみようかなと思う。(完)
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by mondening | 2004-09-03 00:51 | オランダ

2004.8.28

「オランダ刑事司法~翻訳への道~第2回」

In order to prevent abuse of the procedural rights by the offender,these rights could be restricted "in the interest of the investigations"by the public prosecutor or the examing judge
(「The DUtch criminal justice system」 P.19より)

対訳
被疑者による手続き面での諸権利の濫用を防止するために、検察官または予審判事は、『捜査・審問のために必要があるときは』、これらの権利を制限することができる
(「オランダ刑事司法入門」 p.15より)

被疑者・被告人の権利の拡充ないし捜査機関の権利抑制
といった議論はよく耳にするが、
被疑者の権利を抑制する方向での議論は聞いたことがない。

オランダでは、
被疑者に抑制を必要とするほどの権利が保障(ないし運用)されているということだろうか?
ならば、日本とは大違いである。

先が気になるので、読み進む。(完)
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by mondening | 2004-08-28 20:38 | オランダ

2004.8.24

「オランダ刑事司法~翻訳への道~」

今日から翻訳に取り掛かる。
訳に費やした時間4時間。
気づくと日が暮れていた。。。

実のところ、
翻訳とはいっても、そんな大それたものではなく、
自分のした訳とテキストの訳を照らし合わせながら
自己の間違いを訂正していくといった程度である。
そのため、もっぱら確認作業が主となるかと思われる。

ところが、訳をはじめてすぐに思いがけない幸運に出くわした。

現在出版されている翻訳書(日本語版)は、
1999年に出版されたもの(第1版)であるが、
今回私が購入した原書(英語版)は、
なんと2003年に版が更新されたもの(第2版)であった!

日本語版には載っていない最新の情報も記載されており、
嬉しくてワクワクする。

もっとも、日本語版に載っていない部分について、
自分の訳が正しいのかどうか確認のしようがないのが、
もどかしいけれども。

以前にも「法における常識
などをはじめとして翻訳の練習をしたことがあるが、
日本語訳がこれといって上達しない。
なので、趣味として楽しんでいる。

とはいうものの、
お金も場所も問わない趣味は重宝しないと。

「続けていれば、そのうち上手になるさ」と
明日も地味に訳をする。(完)
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by mondening | 2004-08-24 22:18 | オランダ